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Title details for 礼厳法師歌集 by 与謝野礼厳 - Available

礼厳法師歌集

ebook
『禮嚴法師歌集』は明治の歌人与謝野寛(鉄幹)の実父与謝野礼厳(尚絅)の歌集で、寛が父の十三回忌を記念し、3万首といわれる厖大な遺稿から626首を選び、1910(明治43)年8月に新詩社から刊行したものである。冒頭に寛の筆になる「禮嚴法師歌集の初にしるしおく文」があり、礼厳の事跡、性向等を詳細に記し、その賞揚に努めている。礼厳の歌については、直接その歌に当たって感得してほしいが、随所に「世」に対する並々ならぬ関心がうかがわれ、幕末期に倒幕運動や社会事業に献身した先覚者であった片鱗を示している。「この歌集の禮嚴の歌の中には、(中略)近代短歌成立以前の詠歌にもかかわらず、既に近代調が現われていて注目せられる。淡い近代的憂愁と、鮮麗な近代風の絵画的美と、一種の近代調とも言うべき、新鮮で暢びやかな歌調とを具えた、このような禮嚴の歌を、幕末、明治前期の、陳腐で、類型に堕し、弛緩した調の諸歌と読み比べ味ってみる時、禮嚴は出色の、注目すべき歌詠みであったと言っても過言ではない。」(中皓「与謝野禮嚴-人と歌-」『禮嚴法師歌集 復刻版』付録、1993(平成5)年、加悦町発行)、「万葉歌人として天田愚庵らに影響を与え、さらに鉄幹にも影響している。」(逸見久美『日本近代文学大事典』1983(昭和59)年、講談社)という評価もなされている。ともあれ、本書は、与謝野寛(そしてある意味では晶子)の近代短歌確立の原点であるといえよう。(武田秀男)[文字遣い種別]新字旧仮名[底本]明治文学全集64 明治歌人集[出版社]筑摩書房[初版発行日]1968(昭和43)年9月25日

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  • MediaDo ebook

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